東海道新幹線は、道床バラスト軌道を採用しています。道床バラストは、まくらぎ位置を固定し、軌道の歪みを防止するとともに、列車荷重を分散させ、乗り心地をよくすることを目的に敷き詰められた砕石のことをいいます。道床バラストは、列車荷重を繰り返し受けることによって劣化していき、軌道の歪みが発生しやすくなり、保守周期が短くなります。健全な状態を保つため、計画的に道床更換を実施しています。
道床更換の方法は道床更換機(専用の保守用車)による施工とバックホウ(重機械)による施工の2種類があり、現場毎の環境に応じて選定しています(上記写真は道床更換機による施工)。道床更換機により古い道床バラストの撤去と新しい道床バラストの散布を同時に行い、日々60m程度更換しています。道床更換後は初列車から285km/h(曲線区間は230km/h)で走行します。このため、線路状態の安定化には細心の注意を払っています。